そもそも和紙の原料って何?
こんにちは!
しばらく秋の冷たい雨が続いていた中、
貴重な晴れ間広がった朝に思わず深呼吸をしたスタッフ アチラです。
さて、いきなりの質問タイトルから始まりましたが
そもそも和紙の原料ってなんだと思いますか?
その答えは、ズバリ「植物」です!
もう少しくわしく説明しますと
楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)という
繊維が長くてやわらかい植物が主な原材料です。
この植物を刈り取り、繊維の質をそろえるなどの手間をかけて
水をはった漉き舟(すきふね)に入れて漉いていきます。
その時には、和紙の専門用語の「ネリ」というものを一緒にいれて漉きます。
「ネリ」は、とてもネバネバしたもので、
「トロイアオイ」という植物の根っこを叩いて
水の中に入れておくと、その水自体がネバネバしてきます。
(オクラを切ると、断面からネバネバがでてきますね。
あのネバネバをもっと強くしたイメージです)

このネバネバの「ネリ」を一緒に入れて漉いてたものが、和紙となります。
もう少しお話すると、このネバネバの「ネリ」は接着剤の役目ではありません。
和紙は、楮などの長い繊維がからんでできたもので、
いわゆる接着剤は一切使っていないのです。
では「ネリ」はなんの役目なのか。
水の中にそのまま繊維だけを入れると、その重さから底に沈んでしまい
漉上げることができません。
でも「ネリ」を入れることで、水の中で楮などの繊維を均一に分解させます、
つまり、ネバネバしていて、繊維が底に沈んでいかないために
漉くことができます。

こうしていると、和紙はすべて自然のもの、植物だけで出来上がっていることが
よくわかります。
自然のものから出来上がり、自然に戻すことのできる
本当に「自然にやさしい」素材が、「和紙」なのです。


